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コンタクトレンズ処方 つぎの一歩 ~症例からみるCL処方~    2017年  9月 花粉症とコンタクトレンズ

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はじめに

わが国における花粉症の有病率は2008 年度で全国民の29.8%、スギ花粉症のみでも26.5%である(鼻アレルギー診療ガイドライン2013 年版)。また、スギ花粉症の年齢層別有病率もコンタクトレンズ(CL)装用者が多い20、30、40 歳代で31.3%、35.5%、39.1%と高値であり、多くのCL 装用者がスギ花粉飛散期には花粉性結膜炎に罹患しながらCL を装用していることになる。CL は花粉性結膜炎の症状や所見を悪化させる。その理由として、CL と炎症を起こしている結膜上皮層との接触により結膜上皮層のバリアーがさらに低下し、抗原が肥満細胞が多く常在する結膜固有層に侵入し、肥満細胞の脱顆粒を誘導しアレルギー反応が増悪する。また、通常は結膜囊内に飛入した花粉抗原は涙液中の分泌型ムチンや分泌型IgA によってトラップされ、涙液とともに洗い流されて(wash out)しまう。しかし、CL に花粉が吸着したりCL 装用により涙液量が変化し相対的ドライアイになったりすると、花粉のwash out ができなくなり、花粉抗原が結膜囊内に長時間貯留することになり、アレルギー反応が起こりやすくなる。以上のことを考えると、花粉症の時期にはCL 装用を中止するのが理想だが、色々な社会的・個人的なニーズによってCL 装用を継続しなくてはならない症例がほとんどだと思う。本稿では、花粉飛散期のCL 装用で注意する点について述べる。